新HSK5級を中国で受験。試験官の対応に驚く
2018/12/02
私がまだ中国にいたころのお話です。
2012年に中国の大学で新HSK5級を受験しました。HSK6級と迷いましたが、レベル的に確実に合格できると見込んで5級にしたのです。
現地での受験はカルチャーショックというか、とにかくおもしろい体験だったので、ここに書いておきます。
以下、文中の会話はすべて中国語です。
HSK申込みから受験までの流れ
- ネットで申し込み
・受験地を選ぶ
・写真をアップロードする
(自分でデジカメで撮った写真でOK)
- 受験料支払い
現金を受験地の大学まで持って行きました。
領収書を受け取ります。
- 受験
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HSK 試験会場の様子
大学に行くと、各国の受験生が集まっており、国際色豊かで賑やかでした。
教室内はこれから試験という雰囲気ではなく、15人くらいの外国人が楽しくおしゃべりしています。
しかし、確認してみるとそこは新HSK4級受験の教室とのこと。
新HSK5級の教室は隣でした。
各席にパソコンが置いてある教室に入ると、中東系の男性が一人いるだけ。
(あれ? もしかして5級受験は二人だけかな)
その男性と中国語で話してみると、ヨルダンからの留学生でした。
「4級を申し込んだつもりだったのに、なぜか5級になってた。リスニングは大丈夫だけど、読解が苦手。自分にとっては難易度が高いかも」と話していました。
確かに漢字を一から勉強するって大変だろうなあ、と思います。
そして、今回この試験会場では新HSK6級の受験者はいないとのこと。
はやり6級だと難易度が急に上がるので、敬遠されているのでしょうか。
試験開始
試験開始ギリギリになって、大学の先生っぽい中国人男性が教室に入ってきました。
バタバタしながら問題用紙を配られ、試験開始。やはり5級の受験は二人だけでした。
パソコンを使ってのリスニングがトラブルもなく終了。順調に問題を問いていくと、終了時間ギリギリに何とか解き終わりました。
通路を挟んで左側に座っているヨルダン人を見ると、必死に書き込んでいますが、明らかに間に合わない様子。
試験終了、試験官の対応に驚く
ジリリリリリ
無常にも終了のベルが鳴る。
試験官が我々に近づいてくる。
その時! ヨルダン人の懇願するような声。
「あと3分……」
(ああ、かわいそうに。やはり間に合わなかったか。でも、試験だからしょうがないよな。)
哀れんでいると、試験官からまさかの一言!
「いいよ」
(ウソでしょ!?)
声を出しそうになりました。しかし、試験官の表情を見ると本当っぽい。
(じゃあ、私ももう一回見直しをしようかな)と思っていると、
「君は終わったみたいだね」と試験官に言われ、答案用紙を持って行かれました。
「え!?」
と今度は声に出ましたが、試験官の注意はすでにヨルダン人に向いてます。
しぶしぶ教室を出て休憩していると、10分たってもヨルダンは出てきません。
ねばってるなあ、ヨル。
というか、中国の試験官これでいいのか?(笑)
HSK 試験結果
後に、彼から「ギリギリで合格した」と連絡が来ました。私も合格しました。
合格結果はインターネットで確認できます。成績通知票は試験会場で受け取れます。
「イスラム教の規則が厳しすぎるから国には帰りたくない。ずっと中国にいたい」と言っていたヨルダン人。いまも中国でがんばっていることでしょう。
以上、中国でHSK5級を受験したら驚いた、というブログ記事でした。
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