中国人大学生に坂本龍馬と手塚治虫を紹介してみた
2018/12/02
中国広東省で大学講師をしていたときのお話です。
当時、私は翻訳の講義を担当していました。
翻訳と言っても、中国語母語話者ではないので完璧な中国語に翻訳することはできません。
そこで、主に中国語から日本語への翻訳をさせていました。
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教科書
一応、翻訳の教科書はあったのですが、内容の大半が翻訳理論の説明でおもしろくないし、実用的でもないので、自分で教材を用意していました。
教材を用意するときは、以下の点に注意しています。
- 覚えてほしい日本語の語彙、表現があるか
- 学生が楽しめる内容か
- 学生に知っておいてほしい日本のこと
中国人とはいえ、日本語学科卒として生きていくのですから、学生たちのプラスになるような内容でなければならないと考えています。
そこで、そのときは
- 坂本龍馬
- 手塚治虫
を取り上げ、翻訳練習しながら日本を知るという一挙両得な講義をすることにしました。
講義当日
まずは知名度を確認したところ、坂本龍馬と手塚治虫を知っていた学生は全体100名のうち10人ほど。
でも、名前を聞いたことがある程度でした。
中には大河ドラマ『龍馬伝』を見たとか、『アトム』『火の鳥』を知っているという学生もいましたが。
坂本龍馬
学生たちは常々、先進国である日本を尊敬し、日本から多くのことを学ぼうとしています。
当時の日本、坂本龍馬のしたこと、彼の延長線上にいまの日本があることなどを簡単に説明しました。
手塚治虫
中国人学生が日本のもので愛してやまないのがアニメです。
手塚治虫の人物と作品を紹介しながら、現代の漫画家に与えた影響などを語りました。
私も個人的に二人のことが好きなので、かなり熱を入れた講義になったような気がします。
日本語学科の学生はほとんど女学生なので、態度がよく大人しく聞いていましたが、わかってくれたかなあ。
あまり興味なさそうな学生もいて、反応がいまいち薄かったのが気になります。いつになく温度差が激しかったかも。
二人の偉大な先人の名前を頭の隅にでも残しておいてくれたら嬉しいです。
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