ウォーレン・バフェットと中国株(中国石油)
2017/08/15
【写真】ウォーレン・バフェット(出典:Amazon)
ウォーレン・バフェットの株式投資の手法を勉強中です。
調べたところ、彼は過去に中国株を買って大きな利益を上げています。
しかし、いま所有している中国の銘柄はゼロのようです。
なぜなのでしょうか。
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目次
バフェットと中国石油
過去にバフェットが買った中国株です。
香港メイン00857
ペトロチャイナ(中国石油天然気)
- 2003年:1.70香港ドル/1株で購入
- 2007年:全て売却
その間、株価は6倍以上に跳ね上がり、35億ドルの利益を得ました。
中国石油を長期保有しなかった理由は?
バフェットのポートフォリオを見ると、長期保有する銘柄とそうでない銘柄があります。
保有株の半分以上は長期保有ですが、中国石油はその仲間入りしませんでした。
理由1 企業価値<株価
バフェットはまず企業価値を考えます。
それから、その企業価値と株価を比べて買うかどうか判断するようです。
- 買い:企業価値>株価
- 売り:企業価値<株価
理由2 スーダン
これは、当時の中国政府とスーダンの関係をググると出てきます。
バフェットにとって中国石油の株購入が中国のやっていることの支援になってしまうのではないか。それは人道的にどうなのか、という問題ですね。
中国石油の現在の姿
中国石油のチャート
- 2007年末をピークに急激な下降。
- 2017年現在も低迷しています。
しかし、バフェットは2007年に中国石油の全株式を売却し、しっかりと利益を得ています。
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企業価値と株価をどう判断したか。
ウォーレン・バフェットは、中国石油の企業価値と株価をどのように判断したのでしょうか。
以下、バフェットの言葉です。
先入観をさけるため、最初に企業を見る。株価は見ない。
企業のビジネスがどういうものかレポートを読んで理解する。
そのビジネス全体を購入したいと思えるかどうか判断する。
レポートを読んだとき、中国石油は少なく見積もって1000億ドルの価値があると思った。
その後に中国石油の時価総額を見たら350億ドルだった。
株を売った時の時価総額は2500億で、適正な価格だと思った。
だから、売った。しかし、その後も上がり続けたので売るのが少し早かったようだ。
中国石油の株価が私の考える企業価値より安くなれば、また買うかもしれない。
ウォーレン・バフェットは他の中国銘柄を買うか?
中国石油の件が一段落した後に、
「中国株を今後も買うか」
と質問されたウォーレン・バフェットは
「買わないだろう」
と答えたそうです。
近年も
「中国株市場はギャンブル性が強い」
という発言をしており、敬遠しています。
バフェットは投資と投機をはっきりと区別したベンジャミン・グレアムの弟子なので、自分の投資のルールから外れて投機的な運用はしないのでしょう。
一方で、中国市場の動向は常に注視していて
「チャンスをうかがっている」
という発言もしています。
こういう話を聞くと、
(とりあえず勉強しながら優良株と買い時を分析して時期を待とうかな)
と思います。
中国株を勉強し始めたばかりの私にとっては、バフェットが中国市場に再び参入する日が来てほしいものです。
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